標準アカウントは、Bybitがプラットフォーム上で最初に提供したアカウントタイプであり、デフォルトとして設定されてきました。2023年9月以降は段階的に、すべての新規利用者に対して、統合取引アカウント(UTA)がデフォルト設定になる予定です。そのため、上記2アカウントの相違点を明確にご理解いただくことが大切です。
標準アカウントで特定の取引を行うには、当該取引に関連する資産を保有している必要があります。一方、UTAは、1つのアカウント内でさまざまな証拠金資産を管理・活用できます。取引の証拠金残高をドル建てで換算するので、特定の金融商品用に決済通貨を保有しておく必要がありません。この機能向上により、UTAは資本をきわめて効果的に活用でき、取引時の柔軟性と効率性が飛躍的に高まります。
この記事では、標準アカウントと統合取引アカウント(UTA)の相違点を詳しくご説明します。
1. 主な相違点
標準アカウント |
統合取引アカウント | |
取引時の必要証拠金 |
取引を実施するには、特定の取引商品に関連する資産を、それぞれのアカウントで保有する必要があります。 たとえば、USDT無期限契約を取引するには、デリバティブアカウント内でUSDTの保有が必要になります。 |
さまざまな証拠金資産を担保として利用できるので、特定商品の決済に対して専用の資産を保有する必要がありません。 たとえば、統合取引アカウントでBTCを保有していれば、担保価値比率で割り引いたUSDT相当額の範囲内で、USDT無期限を注文できます。 |
柔軟性と利用のしやすさ |
特定の取引商品と同一の資産を保有していない場合、取引の選択肢が狭まるおそれがあります。 |
取引の柔軟性が高いため、資産タイプの制約を受けずに、さまざまな取引を実施できます。 |
管理対象のアカウント |
1. 資金調達アカウント 2. 現物アカウント 3. デリバティブアカウント 4. USDCデリバティブアカウント |
1. 資金調達アカウント 2. 統合取引アカウント 3. インバースアカウント
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取引可能な商品 | 現物アカウント:
デリバティブアカウント:
| 統合取引アカウント
インバースアカウント:
|
商品間の未実現損益の相殺 |
サポート対象外 |
統合取引アカウント(UTA)内の異なるデリバティブ商品タイプの未実現損益について、UTA内で相殺できます(分離マージンは対象外)。詳細については、こちらをご覧ください。 |
2. 取引商品の種類
現物/現物マージン取引 |
USDT無期限 |
USDC無期限 |
USDCオプション |
インバース契約 | ||
標準アカウント |
現物アカウント |
✓ |
𐄂 |
𐄂 |
𐄂 |
𐄂 |
デリバティブアカウント |
𐄂 |
✓ |
𐄂 |
𐄂 |
✓ | |
統合取引アカウント |
統合取引アカウント | ✓ (分離マージンモードにおいて、現物マージン取引とUSDCオプションはUTAの対象外) |
𐄂 | |||
インバースアカウント |
𐄂 |
✓ |
3. 担保として必要な資産
|
USDT無期限 |
USDC無期限/先物 |
USDCオプション |
インバース無期限/先物 |
標準アカウント |
USDT |
標準アカウントでは対象外 |
各決済用資産 | |
統合取引アカウント |
統合取引アカウント内の対象となる証拠金資産 |
4. ポジション/マージンモード
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マージンモード |
ポジションモード |
標準アカウント |
1. 分離マージン 2. クロスマージン |
1. ワンウェイモード
|
統合取引アカウント |
1. 分離マージン 2. クロスマージン 3. ポートフォリオマージン
マージンモードの切り替えは、未決済のポジションや有効な注文がある場合でも、こちらに記載の基準に従って行うことができます。 |
1. ワンウェイモード
|
5. 借入金と利息
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現物マージン取引 |
USDT無期限 |
USDC契約 |
インバース無期限&先物 |
標準アカウント |
ユーザーは、返済の担保として他のマージン資産を使用し、プラットフォームから借入を行うことができます。借入額には利息がかかります。 |
借入は対応していません。 |
借入は対応していません。 |
借入は対応していません。 |
統合取引アカウント |
ユーザーは、返済の担保として他のマージン資産を使用し、プラットフォームから借入を行うことができます。借入額には利息がかかります。詳細はこちらをご覧ください。 |
借入は対応していません。 |
6. リスク管理
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強制決済 |
標準アカウント |
マーク価格が強制決済価格に達すると、強制決済が実行されます。強制決済価格は、必要証拠金率や維持証拠金率、利用可能残高などのパラメータに基づいて算出されます。 |
統合取引アカウント |
それぞれのマージンモードに応じて、異なる基準で強制決済が行われます。 分離マージンモード:標準アカウントと同様に、マーク価格が強制決済価格に達すると、強制決済が実行されます。 クロス/ポートフォリオマージンモード:ポジションの必要証拠金や維持証拠金に応じて、アカウントの必要証拠金率や維持証拠金率が算出されます。アカウントの維持証拠金率が100%に達した場合、強制決済が行われます。詳細については、こちらをご覧ください。 |
強制決済プロセスの詳細については、以下の記事をご参照ください。
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標準アカウント:デリバティブ取引の強制決済プロセス(標準アカウント)
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統合取引アカウント:強制決済プロセス(統合取引アカウント)